笑いに勝る良薬なし。笑いを処方する時代をつくろう。

はじめに

突然ですが、呼称を変更しました。「笑いの哲学者 大久保信克」を名乗ることにしました。Youtubeチャンネルの名称と合わせてお見知りおきいただけたら幸いです。

この記事はYoutubeで話した内容を文章でも紹介する+追加の内容も加えてお届けした記事となります。Youtubeの振り返り、動画は見づらいーという方にお届けできたらと思います。

さて、私、大久保信克。「笑い」に関しては自分なりに哲学的に深めてきた自負があります。特に、これからの激動の時代を明るく楽しく生き抜いていくためには、思想や哲学、つまり自分自身の生き方やあり方の軸を持っていることが非常に大切だと考えています。だからこそ今、「笑いの哲学」を世に出したいという思いです。

というのも、私自身、20歳から約15年間、「ラフターヨガ」という笑いの講師活動を続けてきた経験が大きいです。その間、「笑い」によってあり方、生き方、人生観が大きく変容する方をたくさん見てきました。心身の健康状態が改善されたケースは枚挙に暇がありません。また、笑いの研究に関する論文も多々発表されるなど、科学的な裏付けも着実に蓄積されてきました。にもかかわらず、日本の政治・行政レベルでは、笑いの活用に対する理解が十分ではないのが現状です。

そこで今日は、笑いに関する参考図書の1冊、ロバート・ホールデン著『笑いに勝る良薬なし』をご紹介し、皆さんと一緒に笑いの価値について考えていきたいと思います。ホールデン氏は、1989年にイギリス保健局のストレスバスタークリニックを解説し、1991年にはイギリスで初めての笑いのクリニックを立ち上げた、笑い研究の権威です。この本のタイトルにも使われている「笑いに勝る良薬なし」という古来からの格言について、ホールデン氏は、近代医学や心理学がついに古代の常識に追いついたと述べています。

日本人の心身の健康=社会課題

今、どれだけの人が、「健康」で困っているでしょうか。今、どれだけの人が、心も身体も健康に生きられているでしょうか。数字で見ていくと、目を覆いたくなるような事実で溢れかえっています。

・若年層の自殺率は世界トップクラス

・うつ病の診察は数ヶ月待ちが当たり前

・ガン患者の数は2018年のデータでは、日本のがん新患者数は約100万人と世界最多

・人口構成の違いを考慮しても、日本のがんの罹患率はアメリカやドイツなどと比べて高い水準にある

・2023年の超過死亡者数も世界でトップクラスに高い状態

と、気がつけば日本人の心身の健康は最重要とも言える社会課題となってしまいました。

このような現状を見ると、私は、日本人がより心身ともに健康で幸せに生きられるよう、笑いの力を最大限に生かすべきだと考えています。自殺や医療費の増加など、深刻な社会問題に直面する今、「笑いに勝る良薬なし」であり「笑いは百薬の長」であり「Laughter is the best medicine.」である「笑い」は、非常に重要な役割を果たすはずです。

予防しても加算されない保険点数

ホールデン氏によると、大笑いの潜在的効能に関する研究論文は500件以上もあり、心理学界でも1000件を超える論文が発表されているそうです。つまり、科学的なエビデンスが着実に蓄積されているにも関わらず、実際の社会での活用は十分ではないということです。

このことについて私なりに考えてみると、その背景にあるのは、現在の医療保険制度の問題だと思います。日本の病院では、薬の処方や手術といった保険点数の取れる行為しか評価されず、予防的な笑いの活用は点数に反映されません。つまり、制度上の課題が大きな障壁となっているのです。

「笑いに勝る良薬なし」という言葉の通り、笑いがいかに心身の健康に役立つかというエビデンスもこれだけある中、国会でさえ、笑いに関する質問はほとんど見られず、行政レベルでも笑いを医療に取り入れようとする動きは少ないのが現状です。

海外に目を向けると、まるで違うことも言及しないといけません。イギリスのNHS(国民保健サービス)では、医療機関の予防活動への取り組みを評価し、受診者の健康改善度に応じて診療報酬を支払うシステムがあり、ドイツでは、医療保険組合が加入者の健康増進活動を奨励し、その実績に応じて組合への支援金を増額するなどの仕組みがあります。

笑いの重要性や必要性は明らかだけれど、日本の社会制度的には完全に追いついていないのです。

民間でやるしかないが・・・

だったらどうすればいいのか。YouTubeでお話ししたように、民間でやるしかないと断言します。私は元衆議院議員秘書であり、出馬もしかけました。高校時代から政治を見つめてきましたが、政治・行政が変わるのにはあまりにも時間がかかります。本当は政治から仕組みが変われば一番早いのですが、そう簡単にはいきません。特に笑いに関心があったり、笑いについて質問する人は本当にいません。だからもう「笑い」については、現状、これはもう民間でやるしかないです。

では、どのように民間でやっていったらいいのか。それがこれからの課題です。例えば、YouTube でも紹介した「わらいの電話」のようなサービスを広げていくこと、ラフターヨガ(笑いヨガ)などのセッションの構築と普及など、やれることはあります。

でもまずは「笑い」の重要性を世の中に浸透させないと、自分から積極的に暮らしに「笑い」を取り入れるというアクションまではつながりません。人が動くときは、良いことが待っている、利益がある、楽しいなど、なにかポジティブなものを求めて動くことがほとんどです。でも笑うとどんないいことが待っているのかもあまり理解されていないし、笑う=お笑い番組を見て笑う、友達と話して笑うなど、自然にあるものーという認識がほとんどです。

自分や周りの人の心身の健康のために笑う、一緒に笑うということを実践している人は割合的には少数派です。

哲学としての笑い

だからこそ、今回、笑いを哲学として打ち出すことを決めました。

私自身、18歳から長年、笑いの研究と実践に取り組んできました。その中で感じたのは、笑いの持つ大きな可能性です。笑いは心身の健康を促進するのはもちろん、人生観や哲学にも深くかかわってきます。

「笑い飛ばすことができる」

「笑い話にできる」

「笑ってゆるせる」

すべて生き方、あり方です。自分が笑える=自分のあり方が変化する=心身の状態も変わる=人間関係も変わる。様々な連鎖反応が生まれます。「笑う門には福来る」であり「泣きっ面に蜂」です。量子力学的にとらえれば、自分が笑うことで自分の発する振動数が変わり、周波数が変わり、すべての事象に影響を及ぼしていく。そんなふうにとらえることもできます。

そして、笑いであれば、誰でもしたことがあって、誰でもできて、お金もかからない「術」でもあります。副作用もない薬。幸福ホルモンも大量に出て、まるで魔法のようです。人類はなんでこんないいものを有効活用しないで来たのでしょう。

行詰まりも、息詰まりも

もう、笑うしかない。

のです。

大変なときに笑えない。そんなの普通です。当然です。

だからこそ

もう、笑うしかない。

のです。

あはははは

最後に

以上のように、「笑いに勝る良薬なし」という古来からの格言は、今日でも変わらず重要な意味を持っています。

しかし、現状では、この格言の意義が十分に社会に浸透しているとは言えません。国会での質問も少なく、行政レベルでの笑いの活用も限られています。その背景にあるのは、医療保険制度の問題や、政治・行政の理解不足などの課題です。

ですので、これからは私たち一人一人が、笑いの価値を見直し、それを自分の生活に活かしていく必要があります。そして、笑いが単なる健康効果だけでなく、人生観や哲学にも深くかかわるということを、しっかりと理解することが重要です。

笑いには、驚くべき科学的エビデンスが蓄積されています。しかし、それが十分に活かされていない現状を変えるためには、私たち自身が行動を起こし、社会に笑いの価値を広めていく必要があるのです。

これからの時代、笑いはますます重要な役割を果たすはずです。一人一人が笑いの奥深さに気づき、それを自分の人生に活かしていけば、きっと心の豊かさと生きる喜びを見出せるはずです。

ぜひ共に「笑いの哲学」を深めていきましょう!

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